研究課題/領域番号 |
18K12717
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2023) 南山大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
平松 彩子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00803884)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 米国の南部民主党 / マックガヴァン・フレーザー改革 / 投票権 / 民主化過程 |
研究成果の概要 |
1960年代の半ばから1972年にかけてのアメリカ合衆国南部地域における州民主党の規則改革について研究を進めた。南部白人の中でも、特にブラックベルトと呼ばれる農村部の富裕層を主要な支持基盤としていた州民主党が、黒人公民権運動の高まりに伴い、代議員選出ためのの開放的な規則への変更を受容した過程について明らかにした。アラバマ、ジョージア、サウスカロライナの三州の規則改革過程には大きな差異が存在し、特にアラバマでは改革と大統領選挙をめぐって州民主党が深く分裂したことがすでに判明していたが、違いを生んだ理由は連邦司法省が行なった黒人投票権保護のための介入に起源を求められることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
政治学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1960年代から70年代にかけてのアメリカ合衆国南部地域における民主化の過程について、これまで用いられることのなかった政党史料や司法省内部文書に基づき、政党規則改正を行なった時期や、改革をめぐる賛成および反対勢力の所在、また司法省の投票権保護のための介入の実態について、新たな事実が明らかになった。国家の行政介入、また政党の改革と変容の様相は、アメリカにおける民主化過程との特異性と今日まで続く政党制の特徴を物語っており、これを解明したことに学術的な意義がある。
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