研究課題/領域番号 |
18K12730
|
研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
尾和 潤美 中京大学, 国際英語学部, 講師 (00756926)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | グローバルガバナンス / アフリカ / 国際機関 / 開発協力 |
研究実績の概要 |
本研究は、アフリカにおける開発協力の現場と国際機関の政策を有機的に分析することを通じて、開発協力におけるグローバル・ガバナンスの課題と可能性を解明することを目的としている。2018年度においては、当初の予定通り、資料・情報の収集と分析を行う机上研究を実施した。具体的には、変動する国際協力分野においてどのようなアクターが存在し、どのような問題や課題が指摘されているかという点を中心として先行研究をレビューし、国際機関はじめとする国際協力機関が発出する資料や公文書を分析した。
机上研究を通じて明らかになったことは、新興国がアフリカにおいてどのような支援を行い、どのような影響を与えているかという点と、既存の伝統的ドナーがどのようにその援助を変化させているかという点、また、国際機関などの政策レベルにおける新興国及び伝統的ドナーの関係性である。特に、OECDや国連における開発協力に関するフォーラムの分析を通じて、先進国、新興国及び途上国の間の関係性が明らかになりつつある。今後は、現地調査を通じて、国際機関の政策レベルとアフリカの現場レベルの関連性を模索し、本研究の目的を達成したい。これらの研究成果の一部として、国際ワークショップにおいて「Changing Aid Architecture in Africa through the Encounter between OECD and non-OECD Countries」と題する発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実績報告書に記載のとおり、当初の予定通りに進捗しておりおおむね順調である。先行研究のレビューに関しては入手できるものをベースに研究・分析を進めているが、公文書や資料については現地調査でしか入手できないものもあるため、それらについては次年度以降の現地調査の際に可能な限り入手したい。
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度及び2020年度の予定は、これまでの机上研究の結果を基盤として、アフリカや国際機関における現地調査を実施し、国際機関で策定される開発協力政策とそれらが実施されるアフリカの現場における関係性を分析することで、より良いグローバル・ガバナンス構築に向けた要因や可能性を模索するためのエビデンスを収集することである。そのためには、次年度は、文献や資料収集を継続して進めると共に、現地調査のための準備を開始する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
書籍・文献予算については当初の予定よりも若干少ない額の支出となったが、次年度も継続して新しく出版される文献レビューをフォローしたいと思っており、次年度に充当する予定である。
|