研究課題/領域番号 |
18K12742
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
萱場 豊 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 特任講師 (00708612)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 行動経済学 |
研究実績の概要 |
生理学的データを用いた行動経済学の研究については、本プロジェクトの基盤になる前プロジェクトからの継続研究について、その研究成果を学会で報告した(“Describing The Concept of Value in The Purchase Activity: Conversation Analytic and Behavioral Economic Perspectives” The 35th Annual Meeting of the Japanese Cognitive Science Society)。その際にフロアから得られた新たな意見・知見を踏まえて、心理学の専門家を含めて本プロジェクトの今後の進め方の検討を行う研究会を立ち上げる事前準備を行った。 また、繰り返しゲームにおける被験者の戦略の異質性を明らかにするプロジェクトについては、実験内容を詰めて、実験を行い、第一次のデータを収集した。さらに、得られたデータについての一次的な解析を行ったところ、完全に事前に予期した通りではなかったものの、一定の行動経済学的に筋の通った解釈ができる見通しが確認できた。そして、その結果を踏まえて、追加実験の内容を検討し、より確かなエビデンスを得る準備を行った。この実験を翌年度に行う前提で、本プロジェクトを進行させている。 また、本プロジェクトの基盤になる前のプロジェクトからの継続研究については、ジャーナルに投稿したところ、論文の改定依頼を受けたので、それに沿って改定を行ってきた。この際にレフェリーのコメントから得られた知見については、新実験の方に反映させるべく検討を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第一次の実験で収集したデータを解析したところ、一定の解釈が成立する見込みがあり、今後、追加実験を行う具体的な準備ができている。
|
今後の研究の推進方策 |
実験の内容が確定しているプロジェクトについては実験を実施し、データを解析する。また、それ以上の追加実験が必要かどうかについて、得られた結果を踏まえて検討を行う。
また、ジャーナルから改定依頼を受けているプロジェクトについて、エディター及びレフリーの改定の方向性についてのサジェスチョンに従って改定を進める。
今後の進め方(実験を行うのか、既存のデータを利用するのか)について確定していないプロジェクトについては、今後、研究会等の議論を踏まえて検討を進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
学会発表で、他の研究者から寄せられた意見を踏まえて、実験内容について(実験が必要か、既存のデータで十分か、他プロジェクトからのデータの提供を受けられるか、も含め)、今後、さらなる検討が必要となった。 そのための打ち合わせ、及び、関連した知見を得るための学会や研究会参加のための旅費、及び、実験を行う際に必要となる謝金について、次年度で使用する予定である。
|