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2019 年度 実施状況報告書

新しいタイプのデータ、解析手法を活かした行動経済学の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K12742
研究機関東京大学

研究代表者

萱場 豊  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 特任講師 (00708612)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード行動経済学 / 実験経済学
研究実績の概要

繰り返しゲームにおいて被験者が取る戦略の異質性を明らかにするサブプロジェクトにおいては、投稿していたジャーナルから改定依頼が来たので、エディター・査読者の要求に従い、追加実験を行い、論文を大幅に改訂し、再投稿を行った。結果、無事採択され、2020年3月に、行動・実験経済学分野のフィールドトップのジャーナルであるGames and Economic Behaviorで発表された(Kayaba, Matsushima & Toyama 2020)。この論文では、private monitoringと呼ばれるクラスの繰り返しゲームの実験において、被験者がgenerous TFTという戦略を取っていることが多かったことを明らかにした。また、その際、仕返し戦略における仕返しの強さが、理論とは真逆になっていたことを明らかにした。
また、応用計量経済学的観点からは、Strategy Frequency Estimation Methodにおいて、前例のない規模で広範なstochastic strategyをカバーすることに取り組んでいる。論文中でのシミュレーションによる検証では、当該サンプルサイズにおいて、十分な精度で推定が可能なことを示した。
本サブプロジェクトは、引き続き、異なるクラスの繰り返しゲームにおいて、被験者が取る戦略の異質性を明らかにする方向を進めており、パイロット実験が終了し、データの一次解析を進めている。
また、経済実験でネットワークの参加者の行動を明らかにするサブプロジェクトについても、具体的な実験内容の大枠を確定させることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新規の実験については、新型肺炎の蔓延により、本学の規則に従い、経済学実験室で実験を行うことが現状不可能となっている。そのため、今後の実験室実験の可否の見通しに応じて、継続的に不可能となった場合に備え、オンラインでの実験へ移行することを検討している。

今後の研究の推進方策

新規の実験については、新型肺炎の蔓延により、経済学実験室で実験を行うことが困難になったが、今後の実験室実験の可否の見通しに応じて、継続的に不可能となった場合に備え、オンラインでの実験へ移行することを検討している。

次年度使用額が生じた理由

新規の実験については、新型肺炎の蔓延により、本学規定により、予定していた実験室での実験を行うことが不可能となっている。そのため、オンライン実験の可能性も踏まえ、実験の内容について再検討を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Accuracy and retaliation in repeated games with imperfect private monitoring: Experiments2020

    • 著者名/発表者名
      Kayaba Yutaka、Matsushima Hitoshi、Toyama Tomohisa
    • 雑誌名

      Games and Economic Behavior

      巻: 120 ページ: 193~208

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.geb.2019.12.003

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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