2022年度は、標準的なKalman Filterと、ゼロ金利制約などの非線形性がある場合に用いられるInversion Filterの尤度計算方法の違いについてまとめ、"A Note on Conditional Equivalence of Inversion Filter and Kalman filter in Estimating DSGE Models" (joint with Hiroyuki Kubota)としてまとめた。このペーパーは2023年度に各種コンファレンスで発表し、コメントを反映して英文査読雑誌に投稿予定である。 また、この手法を応用して、フォワードガイダンスを金融政策ルールの形に定式化して中規模ニューケインジアンモデルに取り入れパラメータの推定を試みて、"Forward Guidance as a Monetary Policy Rule" (joint with Mitsuru Katagiri)としてまとめた。この研究の進捗を、2022年6月のInternational Conference on Econometrics and Statistics (EcoSta 2022)にて発表した。 Inversion Filterを用いたゼロ金利制約のあるDSGEモデルの推定については、"The Natural Rate of Interest in a Non-linear DSGE Model" (joint with Yasuo Hirose)が International Journal of Central Banking誌の2023年3月号に掲載された。
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