M&Aの理論モデルを、多次元の異質性を持つ多数の企業の間のマッチングとそれに伴う資源再配分という枠組みの中で構築した。 応用1)アナウンスメント・リターン(M&A発表時に起こる株価の反応)を理解する上で、どのような企業がM&Aの買い手・売り手になるかを特徴づけるセレクション関数の形状が重要であることを示した。 応用2)情報開示を手助けする仲介業者が独占力を持ち、M&A企業から手数料を徴収する場合には、資源再配分の効果が低下することを示した。また、最低限の質を保証する「粗い」情報開示制度を無料で企業に提供する政策によって、仲介業者の活動領域が限定され、資源再配分の効率性が改善することを示した。
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