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2022 年度 実施状況報告書

マクロ経済における自己実現的期待の役割

研究課題

研究課題/領域番号 18K12746
研究機関学習院大学

研究代表者

柏木 昌成  学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (20780836)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードマクロ経済学
研究実績の概要

本研究課題は経済主体の自己実現的期待という要因からマクロ経済変数のダイナミクスをどの程度説明できるのかという問題について、理論的・定量的アプローチを用いて検証することを目的とする。2022年度は金融市場に関わる問題および、2021年度から引き続き国際経済についての分析に取り組み、金融セクターを含むマクロモデルや開放経済マクロモデルにおける複数均衡の発生とそれに伴う自己実現的期待による経済変動の可能性についての文献の整理検討を進めるとともに、理論モデルの分析を行った。
金融市場に関わる問題については経済主体の異質性、とくに金融市場への参加のタイミングのずれを仮定した枠組みを中心に、自己実現的期待が経済変動の要因となる可能性について検討した。一方で、国際経済の分析においては、二国の存在するモデルを想定し、期待が自己実現的なショックとして経済に影響するメカニズムについて、すべての財が貿易財である場合と、貿易財と非貿易財の両方が存在する場合とでどのように異なるかについての検討を継続した。
上記の分析に加え、理論研究を補完するために、各国の金融危機など期待が大きく影響した可能性のある事例の整理を継続するとともに、金融の制度面に関わる文献の比較検討を行った。これらを通じ、自己実現的期待が金融市場や国際経済に影響を及ぼす可能性について、モデル分析とはまた異なる視点から検証することも試みている。
今後は理論分析を発展させるとともに、定量的な分析へとつなげていくことを目指していく。なお、2022年度も新型コロナウィルス感染拡大に関わる諸対応に多くの時間を割く必要があり、研究に注力することが難しい状態が続いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス感染拡大に関わる諸対応に多くの時間を割く必要があったため。

今後の研究の推進方策

上記の方針に従い、分析を継続していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、支出計画の変更が必要となったため。繰り越した予算は資料等の購入に充てる予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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