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2019 年度 実施状況報告書

グローバル・バリュー・チェーンの形成メカニズムに関する分析

研究課題

研究課題/領域番号 18K12762
研究機関筑波大学

研究代表者

TRAN LAMANHDUONG  筑波大学, システム情報系, 助教 (80779611)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードグローバル・バリュー・チェーン / 技術水準
研究実績の概要

本研究課題の目的は、グローバル・バリュー・チェーン(Global Value Chain)の形成メカニズムに関する新たな理論モデルを提示することである。本研究のモデルでは、最終財の生産には中間財の投入が必要であり、最終財の生産プロセスは中間的な生産ステージから構成されることを仮定する。そして、異なる技術水準と労働賦存量を有する各国が中間的な生産ステージにおける生産活動を行う、すなわちグローバル・バリュー・チェーンを形成する。労働市場における均衡は、中間的な各生産ステージにおける必要な労働量の合計としての労働需要と各国における労働賦存量から得ることができる。このようなモデルにより、各国の技術水準や労働賦存量等が変化したとき、グローバル・バリュー・チェーンにおいて各国がどの生産ステージを担当するかという「位置」だけでなく、各国がどの程度の付加価値を生み出しているかという参加の「量」に与える影響も合わせて分析することが可能となる。2019年度は、2018年度までの成果をベースに追加的な研究成果が得られた。具体的にはまず、モデルの一般化と解析を完了した。そして、グローバル・バリュー・チェーンに関する国際的なデータベースであるWorld Input-Output Databaseから取得したデータを用いてモデルのカリブレーションを行い、モデルが実際のデータに良好にフィットすることを確認した。並行してEuropean Meeting of the Econometric Society (Manchester, United Kingdom)にて研究報告を行い、学会参加者から有用な多くのコメントが得られた。同学会ではきわめて多くの研究報告がなされており、最新の関連する研究についての知見も広めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度における当初の計画は、本研究のモデルにもとづく分析を深めること、追加的に得られた成果について国内外の学会・ワークショップ等で研究報告を行うこと、そして論文の投稿準備を完了することであった。上記の内、最初の2つについては十分に達成することができたと判断している。論文の投稿準備は完了には至らなかったものの、論文執筆は着実に進めた結果、完成に向けて著しく前進した。それゆえ研究はおおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

研究期間の最終年度である2020年度は国際学術誌への論文投稿とそれに伴う改訂作業に注力する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The Impact of Technology Level on Global Value Chain Formation2019

    • 著者名/発表者名
      Tran Lam Anh Duong
    • 学会等名
      The 2019 Econometric Society European Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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