(1)環境汚染は人的資本の蓄積を阻害すること、(2)汚染のように被害がすぐに観察されないような場合、企業は技術開発を怠る可能性があること、が経済成長、経済厚生に与える影響について分析した。 (1)を考慮した研究では、初期に人口が少なく、人的資本水準が低い経済では、環境の質を保ちつつ経済発展を遂げる均衡に辿りつかないことが判明した。(2)を考慮した研究では、企業が常に技術開発を行う均衡と、技術開発を行う時期と行わない時期が交互に繰り返される均衡が存在することが明らかになった。(2)の拡張研究で、参入規制が技術開発を怠る企業を排除することはできるが、それにより経済厚生は悪化してしまうことを示した。
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