研究課題/領域番号 |
18K12788
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研究機関 | 独立行政法人経済産業研究所 |
研究代表者 |
荒田 禎之 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 研究員 (40756764)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 企業間ネットワーク / 景気変動 / グラニュラー仮説 |
研究実績の概要 |
コロナの影響によって研究の実施期間を一年延長した年度であったが、まだコロナの影響が完全には無くなっていないため、多くの学会についてもオンラインで行われている。このため、今年度の成果発表については、日本経済学会の秋季大会及びイタリアで開催された学会(WEHIA)にオンラインで参加し、研究発表を行うことができた。 論文執筆に関しては、今年度はこれまで行ってきたミクロショックが景気変動を引き起こす可能性に関する論文("The Role of Granularity in the Variance and Tail Probability of Aggregate Output")を、学術雑誌に投稿用に再修正し、実際に学術雑誌に投稿した(現在査読中である)。また、上記の研究に関連して、実際の企業間取引ネットワークを使ったミクロショック起因の景気変動に関する実証研究("The size of micro-originated aggregate fluctuations: an analysis of firm-level input-output data")及び、需要ショックが企業間取引ネットワークを伝播する現象についての実証研究("Demand shock propagation through an input-output network in Japan")を完成させた。特に後者については、現在のコロナショックに関する分析を含むものであり、社会に貢献できる内容であると考えている。これらの論文については2022年度に学術雑誌に投稿する予定である。 2022年度以降についても、これらの研究の研究発表をオンラインのものを含め、学会・セミナー等で発表していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度はコロナによって研究発表を行う機会が無かったが、2021年度は、オンラインながら学会が開催されることになったので、当初の予定通り、日本経済学会の秋季大会及びイタリアで開催された学会(WEHIA)でオンライン発表を行うことができた。 また、論文に関しても、これまでの研究の1つを学術雑誌に投稿することができ(現在査読中)、また別の実証研究の論文を2つ完成させたので、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に、コロナによる海外渡航の制限が緩和されたならば、スイスへの渡航(1、2か月程度の滞在)を計画している。自身の行っている研究と近い研究を行っている研究者と意見交換・大学でのセミナーを行いたいと考えている。 また、論文に関しても、2021年度に完成させた実証研究の論文2つについても、さらなる改定を行った後、2022年度内に学術雑誌に投稿することを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は当初計画していた学会への参加は行えたが、オンラインでの参加であったため、渡航費がかからなかった。また、海外の大学(スイス)への渡航も計画していたが、これは断念したため、剰余が生じている。 そのため、研究期間をさらに1年延長し、2022年度については、実際に海外に渡航した上での学会への参加と海外の大学(スイス)への滞在を行う予定であり、それに関する費用を請求している。
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