子育て支援策の効果検証として、雇用コストが労働需要の男女差に及ぼす影響を検証した。雇用コスト引き下げは、女性の雇用を促進し、非正規の確率も下げることがわかった。また、正規雇用は女性の就業継続意欲を高め、早い昇進を可能にすることが明らかになった。次に、保育と女性就業、子どもの発達との関係を検証した。保育所の利用は子どもの言語発達を促すとともに親のストレスも引き下げることが明らかになった。保育の受け皿拡大のためには、保育士不足の解消が必要であることから、保育士の処遇改善が労働供給に及ぼす影響についても検証を行なった。処遇改善により、保育士の離職意向が下がったが、更なる賃上げの必要性も示唆された。
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