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2018 年度 実施状況報告書

日本におけるシンジケートローンの組成とメインバンク制との関わり

研究課題

研究課題/領域番号 18K12816
研究機関上智大学

研究代表者

南橋 尚明  上智大学, 経済学部, 准教授 (60779982)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードシンジケートローン / 情報の非対称性 / メインバンク / コーポレートファイナンス
研究実績の概要

本研究の目的は、日本のシンジケートローン市場において、1.銀行団の形成過程とメインバンクを中心とした銀行団の変遷を分析し、2.その変化が企業の借り入れ行動をどう変えるかを解明することを目的としています。
銀行団の形成とメインバンクの関係を研究するには、トムソンロイターのシンジケートローンのデータと日経NEEDS Financial Questの財務諸表データの照らし合わせが必要です。平成29年度に予定していたものは主にそのデータ照合作業とデータ編纂でした。データ収集については、可能な限りシンジケートローンの利子率のデータを収集し、また、近年の財務諸表データにある個別貸出のデータを収集することに成功しました。データ編纂については、個別貸出のデータとシンジケートローンのマッチングを行い、現在その作業を進行しています。具体的には、シンジケートローンを開始した企業の中で、相対貸出を新規に行った銀行および増やした銀行を精査し、シンジケートローンによって企業が相対での新たな借り手を見つけたかを調べるため、収益・借入額・利払い・資金制約などの変数を付け加えながらマッチング作業を行っている段階です。
また、今年度は、上記の作業と同時に多くの学会・セミナーに参加することによって、関連する分野の経済学者からシンジケートローンやクレジット市場の動向のアップデートを行い、また、今回のプロジェクトで用いる推計技術の最近の動向やその知見などを得ることに成功しました。また、途中の経過について政策研究大学院大学にて発表を行いました。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度の平成29年度に予定していたのは、データ収集・編纂および推計式の決定を主に行う予定でした。データ編纂とは主にトムソンロイターのディールスキャンのシンジケートローンデータと相対取引データをマッチさせる作業で、推計式の決定は種々のリサーチクエスチョンに対応する推計の式の決定や内生性の問題に対応するものです。
前述のように「データ収集」「データ編纂」は当初の予定通りおおむね進み、全体として順調に進展しました。一方、推計式の決定は、用いる変数の選出などは達成しましたが、内生性などのいくつかの諸問題を考慮するまでには至りませんでした。推計式の決定などは試行錯誤しながら行うほうが効率的であるので、平成30年度のデータ分析時に並行的に行いたいと思っております。

今後の研究の推進方策

現在、データ収集とデータ編纂の大まかな部分ができているので、データ分析を開始しようとしております。平成30年度中にデータ分析を終え、セミナーや学会にて意見をもらえるよう研究を推進させていきたいと思っております。

次年度使用額が生じた理由

差額が500円程度で、おおむね使用した。

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公開日: 2019-12-27  

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