研究課題/領域番号 |
18K12826
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 京都大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
久野 愛 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (00812687)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 経営史 / 感覚史 / 技術史 / 文化史 / 消費主義研究 |
研究成果の概要 |
本研究は、19世紀末以降、五感が企業の製造・マーケティング戦略にいかに利用されてきたのか、またそれら戦略が人々の五感の感じ方や認識の仕方にどのような影響を与えたのか、米国、日本、ヨーロッパ諸国を事例に明らかにしたものである。 これにより、19世紀末以降の資本主義社会の発展の中で、いかに人々の感覚体験が変化してきたのかを明らかにした。その一つとして、1870年代から1970年代の米国に焦点を当て、人々が「自然」だと思う色がいかに歴史的に構築されてきたのか明らかにした。食品企業の生産・マーケティング戦略や政府の食品規制、技術的発展、文化的価値観の変化に注目し、五感の歴史性や社会性を明らかにした。
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自由記述の分野 |
歴史学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、経営史研究と感覚史研究の手法を補完的に用いて、消費主義社会拡大における五感の役割や重要性を明らかにした点である。また社会的意義として、人々の五感を含め生活の多くが、企業戦略や政府の規制に大きな影響を受けていることなどを明らかにしたことが挙げられる。例えば食品や化粧品の健康への影響や自動車の安全性は、単に五感に訴える商品を製造・販売するだけでなく、企業の倫理的判断が重要となる。また、食品の色のように、「自然」に見える色を人工的に作り出すことは消費者を「騙す」ことなのか、また、どこまでの人工的操作であれば良いのかといった議論も、企業戦略や消費者への影響を考える上で重要である。
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