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2020 年度 実施状況報告書

従業員の自発的行動を促す人間関係要因の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K12840
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

高島 健太郎  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 講師 (90805566)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード自発的行動 / 内発的動機づけ
研究実績の概要

本研究は,自発性の高い従業員がしばしば日常生活と未分離の認識で行う業務上規定されない活動を自発的非正規行動と定義し,その程度の量的把握と人間関係 要因との関係を明らかにすることを目的に掲げている.これまで,予備的調査として,質問紙調査により,自発的非正規行動の背景にある因子を明らかにすることで,その類型化を試みてきた.2020年度に行ったことは次の3点である. ①2018年度,2019年度に行った質問紙調査について,結果をまとめ国内学会,国内論文誌(いずれも査読あり)に投稿し,採択された.具体的な内容としては,分析の結果得た自発的非正規行動の背景因子の一部とパフォーマンス指標として取得した組織コミットメントとの間に弱いながら相関がみられたため,これについて報告した.②自発的非正規行動の因子スコアと人間関係要因,パフォーマンスの各スコアとの間の相関関係について,年代と職位によってフィルターをかけて追加の分析を行った.しかし,いずれの年代,職位のデータにおいてもこれらの間に強い相関は確認できなかった.一方,追加分析の中で関連概念としてデータを取得した「自発的非正規行動に対する企業の許容度の認識」が組織コミットメントと相関することが明らかになった.③経験サンプリング法を用いた調査を実施した.コロナ禍により予定した調査先での実施は困難であった.そのため,規模を縮小し,研究代表者が所属する研究室のメンバ14人を対象にデータ取得を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予備的に行った質問紙調査の結果の分析からは研究のフレームワークを支持する結果が得られなかった.また予定していた調査先での経験サンプリング法を用いた調査の実施が叶わなかった.しかしながら,研究室メンバを対象とし,予定より小規模ではあるが,組織内外の人間関係に関する項目,行動の自発性に関する項目,個人パフォーマンスに関する項目について取得することができた.今後このデータを対象に分析を進める予定である.

今後の研究の推進方策

経験サンプリング法にて取得したデータを分析予定である.行動の自発性と人間関係要因・パフォーマンス要因の関係について分析を行う.事前に行った質問紙調査と異なる結果が得られた場合,その原因について考察する.場合によっては追加のインタビュー調査も行い,考察の材料とする.

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響により,実験データ取得に向けた調査先との打ち合わせおよび有識者との意見交換のための複数回の東京への出張がキャンセルとなったため.延期された打ち合わせのための出張および成果の対外発表のための予算の利用を行いたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 若手従業員の「本業外のキャリア開発活動」への意欲と組織コミットメントの関係に関する分析2021

    • 著者名/発表者名
      高島健太郎,西垣朋哉,渡邉汐音,竹下智之
    • 雑誌名

      日本経営工学会論文誌

      巻: 72 ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [学会発表] ワーク・エンゲイジメントを向上させる職場環境づくりのための予備的検討2020

    • 著者名/発表者名
      渡邉汐音,竹下智之,高島健太郎
    • 学会等名
      日本オフィス学会

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公開日: 2021-12-27  

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