研究課題/領域番号 |
18K12871
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岸野 早希 九州大学, 経済学研究院, 講師 (00802406)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 管理職 / ワーク・ライフ・バランス / 質的研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は管理職層のワーク・ライフ・バランスの実現を規定する要因を検討することである。 最終年度となる令和2年度の計画は、昨年度、国内の食品メーカーA社の協力を得てA社とA社のグループ会社に勤務する管理職10名(事業部長職1名、部長職2名、次長職2名、課長職5名)に実施したインタビュー調査の詳細な分析を行うことを中心に、まず質的研究の方法論の知識を深め、インタビュー分析を行い、そして異なる視点(本研究の場合は部下側の視点)からの追加インタビューの交渉、そして研究成果の投稿であった。 上述のように計画をし、インタビュー分析を進めていたが、インタビュー分析の過程で国内学会での報告や研究会においてコメントをいただき、本インタビュー調査に適用する分析手法を何度か変更したことにより、分析手法の把握と分析にかなりの時間を要することとなった。また、新型コロナウィルス感染拡大により、追加調査の依頼が困難となり、新たな調査を実施することは叶わなかった。 ただし、研究成果は令和2年7月にオンライン開催された国内学会にて申請者により報告された。これらの学会を通じて実務家および国内外の研究者と議論を交わすことができた。また、文献調査やインタビュー調査に基づき論文の共同執筆も行なった。 補助事業期間を延長とした令和3年度は、引き続きインタビュー調査の詳細な分析を行う。分析の客観性を高めるためにも引き続き人的資源管理論の研究者らとの意見交換を行いたい。また、研究の成果を国内・国外の雑誌に投稿する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究計画では令和2年度が研究最終年度であった。しかし、昨年度実施したインタビュー調査の分析について、質的研究法の習得と分析に想定外に時間を要することとなり、大幅に研究が遅れることとなった。結果として補助事業期間を延長することとなったため「遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は、令和2年度に集中的に取り組んだ質的研究法を活かして引き続きインタビュー調査の詳細な分析を行う。質的研究においては客観性を高めることが非常に重要となるため、人的資源管理論や関連領域の研究者らとの意見交換を積極的に行いたい。また、最終年度であるため、研究の成果を論文にして国内・国外の雑誌に投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画において予定していた定量的な調査を実施しなかったことや新型コロナウィルス感染拡大により出張が制限されたことが理由である。次年度は可能であれば出張を実施し、追加調査を行う計画である。
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