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2018 年度 実施状況報告書

イスラーム銀行利用者の購買行動分析に適用可能な宗教性を評価するための新指標の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K12875
研究機関釧路公立大学

研究代表者

上山 一  釧路公立大学, 経済学部, 講師 (80626226)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードイスラーム銀行 / 消費者行動 / 宗教性
研究実績の概要

当該年度は、イスラーム銀行利用者の購買行動分析に適用可能な新たな評価指標を確立する上で参考となる既存研究のレビューや申請者のこれまでの研究成果について考察を行った。そして、イスラーム教徒の宗教性について、宗教的信仰・宗教的行為・宗教的知識・宗教的経験・宗教的実践からなる新たな評価指標を構築し、宗教性とイスラーム銀行利用者の態度形成や購買意図との関係をめぐる仮説モデルを検討した。
既存研究のレビューからイスラーム銀行利用者の購買意思に対して、人口学的要因と経済的要因に加えて、宗教性が一定の影響を与えていることが明らかとなった。さらには、「宗教性」という規定要因は単一の構造ではなく、多層的な構造を持つ概念であることが明らかとなった。このことから、イスラーム教徒の宗教性について、宗教的信仰、宗教的行為、宗教的知識、宗教的経験、宗教的実践という5つの構成概念に分けて、宗教性を定量的に把握できる指標について検討を行った。ここでは、各構成概念について、5段階の尺度を用いて、評価指標を設定した。設定された評価指標により規定される5つの各構成概念は、イスラーム銀行利用者の態度形成や購買意図に影響を与えるという仮説が設定された。
以上の検討結果から、イスラーム銀行利用者の態度形成や購買意図に影響を与える宗教性は、多層的な構造を持っており、イスラーム銀行利用者の意思決定に影響を与える宗教性は5つの構成概念によって規定されるものと仮定し、聞き取り調査において検証されるイスラーム教徒に適用可能な評価指標について設定を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

バーレーンとアラブ首長国連邦のイスラーム銀行利用者を対象とした聞き取り調査については、聞き取り内容および質問票項目の設定作業に遅れが生じているため、実施することができなかった。

今後の研究の推進方策

今後は、研究目的の達成のために速やかに聞き取り調査を実施し、宗教性をめぐる新たな評価の検証に必要なデータの入手を急ぐ予定である。具体的には、バーレーンおよびアラブ首長国連邦での聞き取り調査を速やかに実施することである。また、対象国の各統計局から協力を得ることによって、聞き取り調査を効率的かつ迅速に進める。

次年度使用額が生じた理由

当該研究費が生じる理由は、本研究が海外での聞き取り調査に基づいているためであり、また、調査内容に関して、現地の統計局との協議も必要になるからである。翌年以降も同様の理由から、海外旅費および滞在費を中心に研究費を請求することが見込まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 中東産油国における石油政策と政策評価2018

    • 著者名/発表者名
      上山一
    • 学会等名
      日本国際経済学会

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公開日: 2019-12-27  

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