研究課題
若手研究
本研究は、顧客満足とロイヤルティの構造モデルがスイッチ行動をとるきっかけがある状態とない状態で異なるのではないかということを検証するものである。動画配信サービスのユーザーに対してインターネット調査を実施した。分析の結果、予想に反して、スイッチ行動のきっかけがあるグループとないグループとで、顧客満足―ロイヤルティの因果モデルに相違がみられなかった。しかし、媒介効果としてコミットメントが有効に働くことが分かった。
マーケティング
学術的意義としては、顧客満足概念への理解が更に深まったと考えられる。「偽のロイヤルティ」のような顧客行動パターンと顧客満足との関係の解明や新しい市場における顧客満足の役割について新たな知見や問題を示すことができた。企業による顧客維持戦略として考えたときに、スイッチ障壁ともなりうる顧客満足がいかなる時に機能したりあるいはしなかったりするのかを知ることは、マネジメント上、役に立つであろう。