本研究においては、自発的開示研究の発展に貢献するために、資本市場、製品市場それぞれにおいて経営者が向き合う様々な状況を特定化し、経営者の自発的開示行動による経済的影響を数理モデルを用いて考察した。 具体的には、(1) 企業が開示するCSR情報と自発的保証の質の関係、(2) 情報開示戦略が資本市場および製品市場といった複数の市場に与える影響、(3) 製品市場における自発的開示行動にライセンス契約と保有するライセンス技術についての情報が与える影響、(4) 同業他社の株価と経営者の投資意思決定との関係、といった点に着目し、既存の研究のサーベイや数理モデルの構築を行った。
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