研究課題/領域番号 |
18K12911
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
天王寺谷 達将 岡山大学, 社会文化科学研究科, 講師 (60709773)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | マテリアルフローコスト会計 / 普及 |
研究実績の概要 |
本年度は、日本におけるマテリアルフローコスト会計(Material Flow Cost Accounting; MFCA)普及プロセスの理解を深めるための研究を、MFCAが包含する銘刻(inscription)ならびに計算プロセスに焦点を当てて行った。ドイツにある民間の環境経営研究所(Institut für Management und Umwelt; IMU)で開発されたフローコスト会計は、2000年に日本に初めて導入されて以降、銘刻や計算プロセスを変化させながらMFCAとして普及していることを、これまで日本で発行されてきたMFCAに関する報告書・書籍・論文などの基礎的文献や、日本におけるMFCAの基礎を作った研究者や実務家へのインタビューデータを利用し辿ることで明らかにした。さらに、そのプロセスの考察から、例えば、範囲を限定して導入する仕組みなど、普及の要因と考えられる事項を捉えることができた。また、①普及の要因と考えられる事項が、経済価値と環境価値の両者を追求する観点からMFCAが内在する問題を助長する可能性や、②企業が継続的にMFCAを活用するための方策についても考察した。これらの成果は、現在投稿中の論文に記述しているが、公表前のため、具体的な内容は、改めて報告する。さらに、他国におけるMFCAの展開を理解するために、台湾のMFCA導入企業3社ならびにベトナムの研究者と意見交換を行い、各国特有の事情がMFCAの導入・普及形態に影響を与えている点を捉えることができた。これらの知見についても、今後研究成果に反映させていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度の研究発表として提示している成果の他、現在投稿中の論文が2本ある。これらの成果は、計画時よりも多角的に普及を捉えるための視点の構築に貢献している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、引き続き、日本におけるMFCAの普及について研究を進めることで、より複眼的に普及を捉えるフレームワークを構築する予定である。また各国の普及政策や実態についても調査する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度途中に大学を移籍し、研究設備の状況が変わった。来年度は、海外の状況把握を進める予定で、そのための資金にあてたい。
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