研究課題/領域番号 |
18K12928
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 恵子 大阪大学, 人間科学研究科, 招へい研究員 (70707314)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 障害者 / 家族形成 / 妊娠 / 出産 / 育児 / 医学的知識 / 社会モデル / 医療モデル |
研究実績の概要 |
2019年度に実施した医療者への聞き取り調査から、障害者の家族形成に関するローカルな医学的観点を仮説生成的に浮かび上がらせたところ、制度から影響を受けた医学的観点と、制度から距離を置く医学的観点がみつかった。前者は家族制度・医療制度・社会制度から影響を受けていたのに対して、後者はそれらの制度から自由であるために従来の医学モデルにはない揺らぎを認める一方で、より純粋で単純なインペアメントを含んでいることがわかった。この成果を2020年9月の障害学会大会にて「障害者の家族形成に関するローカルな医学的観点の揺らぎ」として発表した。 また、本研究の成果を一般公開するため、ウェブサイト「障害と妊娠・出産・育児―障害者の子を持つ困難に影響を与えるローカルノレッジとしての医学的観点の解明」を制作した(URLはhttp://takedakeiko.sakura.ne.jp/)。ここに本研究の目的、趣旨および2019年度に実施した医療者への聞き取り調査によって得られた成果を掲載した。 2020年度は、障害者へ家族形成の経験に関する聞き取り調査を実施する予定であったが、コロナウイルスの蔓延により調査の延期を余儀なくされた。当初予定していた調査対象者と直接面接にて聞き取りすることを断念し、半年遅れでリモート調査に踏み切った。ただし、2020年度末において、半年分の遅れを取り戻すまでには至っていない。半年遅れで調査は軌道に乗ってきたので、2021年度中には2020年度に得られる予定だった成果を報告できると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの蔓延により、研究対象者への聞き取り調査が予定取りできなくなったため
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者の協力も得られており、2021年度の秋頃までには、障害者の家族形成に関する聞き取り調査を完了できる見通しを持っている。その後、障害者の家族形成に関する聞き取り調査で得られた研究成果をまとめる予定である。 2021年度秋頃には、本来2021年度春より実施予定であった質問紙調査の準備に取りかかりたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究そのものの進行が予定通りにならなかったことと、インタビュー調査を直接面談形式からリモート方式へ変更したため、当初予定していた旅費を使わなかったため。
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