研究課題/領域番号 |
18K12940
|
研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
木村 嘉代子 (藤田) 宮城学院女子大学, 生活科学部, 准教授 (90795915)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 男性のセルフケア / 男性のケア主体化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本において男性の家事の能力の低さについて、その要因を学術的に明らかにすることである。特にライフコースのどの時点で家事を習得しやすいか、多世代の男性に対する調査を行うことが本研究の特徴である。男性の家事能力形成に関して、どの時点でテコ入れを行えば習得しやすく、家事能力を向上させられるか、代替案を示すことを第二の目的としている。 このような目的に照らして、本研究においては、多世代の男性に対してアンケート調査を実施し、さらに家事に関して相対的に高い水準での取り組みが見られる「意識的」な男性に対してインタビュー調査を実施する計画である。 一年目に実施した実績は以下の通りである。現代の男性たちがどのように家事を学んでいるのか、実際に家事を行っているのかについてアンケ―ト調査を実施する計画については、一年目は実施までには至らず、実施の準備段階、調査項目を精査し、試行する等の作業を進めている。また、家事を高いレベルで実践している男性に対して、家事を身につけた経緯や家事実践の内容・経験についてインタビューを行う計画については一年目には二人に対して実施した。また、インタビューに適するような調査協力者の人選を行っており、二年目の準備を行っている。 二年目の研究については、一年目の遅れを取り戻すべく、男性向けのアンケート調査の早期の実施と、インタビュー調査についても5~7人程度の実施を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在の所属大学に着任二年目に本研究をスタートさせ、新しい環境のもとでの実施となったが、研究以外の教務やその他の職務について習熟するのに時間がかかり、研究については十分な時間をさけなかった。したがって当初予定した研究計画については十分進んでいるとは言えない。 インタビュー調査については2ケース実施したが、まだ十分とは言えない。 また、アンケート調査については、調査する内容、アンケート項目の精査を行い、アンケート調査に適するような協力団体にアプローチした。したがって、十分進んでいるとは言えないが調査実施の環境は整備しつつある。
|
今後の研究の推進方策 |
所属大学においては着任3年目となり、教務事項その他についても一通りのことを経験して、スケジュール感も身につけ、研究に割ける時間が少しずつ増加してきた。 今年は、昨年の遅れを取り戻すべく、夏季休業中に、アンケートとインタビューのデータ収集については集中的に行う予定である。アンケートについてはすでに協力を得られるキーパーソンを得、対象となりそうなグループが見つかっている。あとは実務を淡々と進めていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
一年目に実施するに至らなかったアンケート調査に関する費用を賄うため、一年目の残額を二年目に繰り入れる必要があると考えている。具体的には、謝金・人件費・その他(郵送費)の費用において相応の予算が必要である。
|