研究課題/領域番号 |
18K12958
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東洋英和女学院大学 (2022-2023) 東京都立大学 (2021) 大阪経済法科大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
山本 直子 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 講師 (10817208)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 移民 / 外国にルーツを持つ子ども / 日系人 / 第二世代 / 社会的排除 / 分節同化理論 / 社会統合 / 多文化共生 |
研究成果の概要 |
本研究は、東海地域のブラジル人が集住する地区におけるフィールドワークおよび自治体調査の二次利用や独自のオンライン調査など、多角的なアプローチを通じて、90年代に来日したブラジル人の子ども世代における文化変容や社会適応の様子を明らかにすることを試みた。地方自治体による施策、学校教育、大学入試へのルート、言語利用の様子などに着目して分析・考察を行い、従来の日本の移民研究ではあまり重視されてこなかった地方行政や学校教育における多文化共生施策・言説や、第二世代独自のコミュニティ内部における関係性が、第二世代の社会統合の在り方に影響を及ぼしていることを示し、その上で多文化共生施策の在り方の検討を行った。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、外国人集住地におけるフィールドワークや第二世代への聞き取り調査、量的研究から、多文化共生理念に内在するパターナリズムや同化主義の問題を確認し、さらにそれらが地域社会や学校で第二世代に影響を及ぼし、社会統合の様子を左右することを示した。 移民第一世代の社会経済的脆弱性が第二世代の教育や社会統合に不利な影響を与えることはこれまでにも研究がされてきたが、日本においては、ローカルな制度や地域の受入れの姿勢を社会統合に直接的に結び付けた検討はほとんど行われてこなかった。本研究の一連の成果は、日本に暮らす第二世代の社会統合において、地域社会や学校の姿勢も重要であることを示した点で意義がある。
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