研究課題/領域番号 |
18K12962
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研究機関 | 公益財団法人京都服飾文化研究財団 |
研究代表者 |
小形 道正 公益財団法人京都服飾文化研究財団, KCI学芸課, 研究員 (90778143)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 着物 / 和服 / 社会学 / 戦後日本 / ファッション |
研究実績の概要 |
本研究では戦後日本社会における和服の具体的な形象の変化とともに、この変遷における人間と衣服の関係性をめぐる理論的な意味について研究することを目的としている。本年は後者の全体的な議論に関して、京都大学大学院東南アジア地域研究研究所が発行する『装いと規範3』に「衣服をめぐる人間との関係――現代社会における和服の変容より」を寄稿することができた。しかしながら、やはり全体としてはcovid-19の影響もあり、研究の調査・分析・執筆をほとんど実施することができなかった。来年度以降もこの影響が続くと推察するが、出来れば理論的な全体像の再考について実施するとともに、具体的なある時代の和服についても発表・執筆していきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
先述したように、covid-19の影響もあり、研究の調査・分析・執筆をほとんど実施することができなかった。来年度以降もこの影響が続くと推察するが、このような状況のなかでもこれまでの調査をいかしながら、なんとか当初の計画である「高度経済成長期からバブル期までの和服の形象」について論文化していきたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は和服の変容という具体的な対象と、人間と衣服の理論的な関係性という2つの方向性からアプローチを試みている。しかしながらcovid-19による様々な影響を受け、具体的な調査の実施が非常に難しい状況にある。したがってこれまでに蓄積したデータを利用しながら、まずは「高度経済成長期からバブル期までの和服」についての研究がどこまで遂行可能か検討していきたい。同時に、理論的な全体像については、社会学や哲学、美学などの著作を渉猟しながら再考をはかりたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
covid-19の影響で予定していた調査のための出張を見送るかたちとなった。当該助成金は翌年度の研究課題に関わる旅費ないし書籍購入にあてたいと考えているが、研究期間の延長も視野に入れて検討していきたい。
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