• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

地域包括ケアの構築と健康格差の縮小を支援するツール「CDST」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K12965
研究機関浜松医科大学

研究代表者

岡田 栄作  浜松医科大学, 医学部, 助教 (70711183)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード地域包括ケア / 介護予防 / 地域診断
研究実績の概要

地域包括ケアを構築するための介護・医療関連情報の「見える化」も自治体に浸透し始めており、地域診断の重要性も広く認識されてきた。しかし、地域診断の重要性は認識されてきているものの、地域診断の結果を住民と共有する方法には課題があり、居住地域の健康格差が見逃されている可能性がある。そこで本研究では、地域診断の結果を一般の高齢者に説明し、結果を共有するためのツール「Community Diagnosis Share Tool(以下CDST)」を試作して、地域診断結果を共有するワークショップ(以下WS)を行い、その中で見えてきた本ツールの活用上の利点と今後の課題について明らかにした。
2018年度は全国3つの自治体に協力を頂き、WSを行った。WSの目的は、高齢者が住み続けることができるまちづくりのために、地域診断マネジメント支援システムを使って、まちの「強み」、「弱みを」具体化することで、今後実施すべき施策を決定する機会とするためである。CDST試用版は主に3つのシートからなる。1つ目は自分の地域についてのイメージを数値化してもらうための事前シート、2つ目は要因探索シートで地域診断書の項目を大きく6つの項目に分類して、それぞれの地域診断指標の数値をそのシートの中に書き込んでもらいながら、地域診断についての理解を促すためのシート、3つ目は2つのシートの結果をまとめ、その結果を参加者と共有するためのシートである。
CDSTを試用し、WSを行ったところ、地域診断書の内容が頭に入ってきやすいという意見があった。また、CDSTのシートにイラストがついていることで地域診断指標に興味が湧きやすくなったという意見もあったが、逆にイラストにイメージが引っ張られてしまうという意見もあったので、健康や介護予防についての適切なイラスト作りも本ツールの開発課題として残った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初の計画では、31年度、32年度に全国5自治体でCDSTを試行するワークショップを行う予定であったが、すでに3自治体でワークショップを行っているため計画以上に研究は進展している。

今後の研究の推進方策

CDSTをワークショップを行って試行し、CDSTの課題・改良点を明らかにする(平成31、32年度) 全国5保険者でCDSTを試行するワークショップを行う。同時にCDST改善アンケート調査を実施して、現状の地域包括ケア、地域診断に関して一般住民への浸透度、CDSTの活用課題についてアンケート結果を分析して、現状のCDSTの問題点を踏まえた上で、新たなCDSTを作成する。CDSTを試行した1年後を目安に、同保険者のワークショップを実施した地区とは別の地区で新たに改良したCDSTの効果を確かめるワークショップを行い、CDSTを完成させる。

次年度使用額が生じた理由

平成31年度に北海道地区でCDSTを使ったワークショップの開催を多く企画しているため、ワークショップの開催費用が必要になる。その分、平成33年度に減額となるが、研究の進捗が進んでおり、平成33年度に開催を予定していたワークショップを平成31年度に前倒しをして開催することで経費を節約できる見込みのため、特に支障なく研究目的の達成が可能である

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域診断結果共有・展開ツール「Community Diagnosis Share Tool」の開発2018

    • 著者名/発表者名
      岡田栄作、杉田恵子、櫻木正彦、近藤克則、尾島俊之
    • 学会等名
      第59回日本社会医学会総会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi