研究課題
若手研究
本研究では、特に養育困難をもつ高機能自閉スペクトラム症(HF-ASD)と診断された母親またはその疑いのある母親に対する解決志向型(SFA)グループワークを実施し、その有効性を検証した。評価の結果、SFAグループワークの効果が統計的にも確認され、効果の発現要因も明らかにすることができた。また、SFAグループワーク実施のためのテキストの作成を行い、全国の発達障害者支援センターおよび発達障害当事者会の関係者に送付を行った。
社会福祉
本研究の学術的意義や社会的意義としては、第一に、これまでほとんど研究がされてこなかった発達障害圏の母親を対象とした研究を実施したことである。第二に、本研究では、既存の専門家主導のアプローチとは異なる、当事者自身のストレングスに焦点を当てたSFAグループワークを実施し、その有効性を明らかにしたことである。第三に、SFAグループワーク実施のためのガイドブックの作成を通して、SFAグループワークの今後の普及に貢献することができたことである。