本研究では人口減少し空地が増えたシカゴ市において、非営利組織などにより都市農業が行われ、若者や成人の就労支援の一環として活動すると同時に、フードデザートとなっている都市の荒廃地域におけるフードマーケットを開催し、新鮮な食料の供給に一役を買っている。都市農業では教育やスキルにあまり関係なく誰でも参加しやすい仕事であり、その成果がわかりやすい。参加者は、刑余者、失業者、ホームレスなどの困難を経験した人々であり、単に仕事を与えるだけでなく多様なサポートを必要としている場合が多い。例えば家庭内の家族に対する相談やサポート、就労の際に必要な履歴書の書き方などきめ細やかなサポートが実施されている。
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