本研究は、地域におけるソーシャルキャピタルとして、「作業」を介した人々の多様な関係が生み出される過程を明らかにすることを目的に文献調査とフィールドワークを行った。具体的には、障害のある人と福祉職員が集まる居場所づくりを事例として、「支援―被支援」関係を相対化しながら、人々の関係変容に応じて、事例の活動全体が変化していく過程を明らかにした。 結果、作業を介することで、「支援-被支援」関係を含む、多様な人々の関係が形成され、それらの関係は状況に応じて変化していた。同時に、人々の関係変容に応じた活動内容の調整が、人々が相互に見守り支え合う関係につながることが示唆された。
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