本邦最大規模の高次脳機能障害者家族会の代表者12名に対し,外傷性脳損傷患者の社会的行動障害への対応方法に関するインタビュー調査を行った。得られたインタビューデータから,社会的行動障害への対応方法に関する内容のみを一まとまりとし,「意味の類似性による分類と命名」の作業による質的分析を行った。1.対応の基本は向き合い過ぎずに向き合う,2.社会的行動障害に対する正しい知識の獲得,3.当事者のやりたい・やるべきことの開発,4.家族会に参加して情報や体験を共有する,5.当事者の家族以外とのかかわりを増やす,6.家族や支援者で役割分担しつつ指示は一方向に情報は一本化する,という6つの概念が得られた。
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