研究課題/領域番号 |
18K13011
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
大倉 高志 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (00761769)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 自殺 / 遺族 / 兄弟姉妹 / きょうだい / 情報提供 / 支援 / フォーカスグループインタビュー |
研究実績の概要 |
令和元年度は,当初の計画では,まず,第1回フォーカスグループインタビューの対象者の募集を完了した上で,第1回フォーカスグループインタビューを実施,分析し,次に第2回フォーカスグループインタビューで募集する対象者の属性を検討し,対象者を募集した上で,第2回フォーカスグループインタビューを実施,分析する計画であった。 しかし,第1回フォーカスグループインタビューの対象者の募集を開始したが,当初想定したよりも対象者の募集が難航し,当初の予定通りに対象者の募集が進まない状況に陥った。この主な原因として,自殺で兄弟姉妹を亡くした遺族の方々が,自殺で他の続柄の家族を亡くした遺族の方々と比べて,遺族会に参加する方々が相対的に少ない,ということが考えられた。また,本研究における対象者募集の条件として,「遺族会に中心的,協力的に関わりのある遺族」としたため,自殺で兄弟姉妹を亡くした遺族の方々の中で,遺族会に中心的協力的で,かつ,継続的な関わりのある遺族の方々が実際には比較的少数であることも要因の一つとして考えられた。 そのため,当初の計画を変更し,全3回のフォーカスグループインタビューの対象者を令和元年度中に集中的に募集することとした。そして,対象者の募集を再開した結果,全3回のフォーカスグループインタビューの対象者の募集を令和元年度中に無事に完了することができた。 インタビューへのご参加に前向きにご賛同いただきました対象者の皆様,並びに,インタビューにご参加いただけそうな遺族の方々をご紹介くださいました皆様に,この場をお借り致しまして,心より厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。 しかし,新型コロナウイルスの影響により,フォーカスグループインタビューの実施を見合わせたため,令和元年度中にフォーカスグループインタビューを実施することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により,対象者募集後のフォーカスグループインタビューの実施が困難となり,今のところ,実施を見合わせている。 特効薬が開発されていない現段階においては,対象者の皆様がコロナウイルスに感染してしまうような事態は,何としても避けなければならないと考えている。 パソコンなどによる通信機器を用いた遠隔による討議も検討しているが,対象者の年代が幅広く,通信機器の使用が困難な対象者の方々も少なからずおられることも考慮に入れなければならないと考えている。 そのため,場合によっては,対象者の皆様と密に連絡をとらせていただきながら,研究期間自体を延長することも現実的な選択肢の一つであると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
現在の情勢を勘案すると,フォーカスグループインタビューの実施を急ぐことによる対象者の感染や対象者間のおける集団感染の発生などを未然に防ぐため,令和2年度中のフォーカスグループインタビューの実施を見合わせるべきではないかと考えている。 そのため,令和2年度は,既にフォーカスグループインタビューへのご参加にご賛同いただいた対象者の皆様との連絡を密にとらせていただきながら,同時に本研究計画の1年目から2年目にかけて収集した文献の熟読と整理作業をさらに加速させ,先行研究のまとめ作業を進めたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により,令和元年度に実施予定であったフォーカスグループインタビューの実施を見合わせたため,交通費,宿泊費,謝金,インタビューのための会場代や備品代などの経費が発生せず,そのまま次年度に持ち越しとなった。 しかし,令和2年度においても,フォーカスグループインタビューの実施の目処が立たず,実施を見合わせる状況が続いている。
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