果物アレルギーの中でもバナナとリンゴは入手しやすく、食する機会が多い。そこで加熱条件を変えて調製したバナナ及びリンゴと加工品としてジャムを調製し、低アレルゲン化と抗酸化性に及ぼす影響について検討した。バナナの抗酸化性は、未加熱よりも焼き加熱とオーブン加熱で有意に高くなり、リンゴでは加熱することで高くなった。バナナの電気泳動分析の結果、電子レンジ加熱法で全てのバンドが消失しその他の加熱法でもバンドが薄くなり、加熱による低アレルゲン化が期待できた。ジャムでは砂糖を添加して加工することで未加熱に比べて電気泳動分析のバンドが薄くなり、特に鍋加熱で高糖度の試料に低アレルゲン化の可能性が示唆された。
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