研究実績の概要 |
変形性関節症による関節破壊には、コラーゲン,プロテオグリカンをそれぞれ分解するmatrix metalloproteinase(MMP)-13, a disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs(ADAMTS)-5と呼ばれるタンパク質分解酵素が重要な役割を果たし、予防・治療の上で標的となると考えられている。これらの発現を抑制する分子を化合物ライブラリから網羅的にスクリーニングし、発症機構の解明や治療法の開発に役立てる。 今年度は準備段階として、これらのタンパク分解酵素の転写活性測定に必要な融合遺伝子の構築、および変形性関節症のモデル動物の作成とその評価系の確立を目指し、解析を行った。転写活性の評価系として、ヒトMMMP-13, ADAMTS-5それぞれのプロモータ領域を、ヒトBACクローンを鋳型としレポータ遺伝子に組み込んだ融合体を作成した。また、並行して動物への候補化合物投与を念頭に、モノヨード酢酸による関節炎発症モデル作成、評価系としての関節切片作成のための条件検討を行った。
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