様々な疾患との関連がある高血圧症の患者数は、年々増加している。この予防には、血圧上昇の抑制に関連する機能を強化した食品の利用が注目される。一方で、超高齢社会の現在、高齢者は1回の喫食量が少ないため、効率的な栄養補給が必要となる。これら背景のもと、本研究では、コシヒカリ発芽玄米のGABA含量の加工損失を小さくし、かつ抗酸化能を高める加熱温度とその増加機序の一部を解明した。更に、発芽処理した巨大胚芽の系統(S1200-4)を本条件で加熱することで、機序は明らかではないが、抗酸化能に加えてGABA含量も高められた。今後、これら条件の活用により、少量の喫食で高血圧予防が期待される食品開発が可能である。
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