研究課題/領域番号 |
18K13046
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
南 紅玉 東北大学, 教育学研究科, 助教 (60811271)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 国際結婚 / 移住女性 / 社会参加 / 定住プロセス / インフォーマルな学習 / 異文化適応 / 中年期以降の移住 |
研究実績の概要 |
本研究では、国際結婚をきっかけに日本に移住した外国人女性を対象とし、学習という観点から、彼女たちの来日後の生活および意識の変化について調査を行う。また、外国人女性の学習に影響を与える学びの環境や教育システムについて考察することが目的である。調査方法として、フィールド調査及び調査協力者への対面式インタビューが主である。 本課題について、今年度では引き続き山形と福島のフィールド調査を継続的に行った。また、宮城県在住の国際結婚移住女性への聞き取り調査、及び親の一方が外国人である児童生徒への調査を計画し準備調査を行った。点段階では、いくつかの小中学校の外国人児童の状況把握および調査協力者との関係性づくりができている。 そのほかに、今まで行ってきたフィールド調査を継続して行っており、調査協力者からの新しい情報集取を定期的に行ってきた。その中でいくつか今後の調査のための情報を得ることできた。令和2年の1月からの新型コロナの影響のため、その後の調査計画は予定通り実行できなかったが、今後の調査方法、例えばオンラインによる調査などへの意見交換を行うことができた。 もう一つ、年度はじめに、新規の調査協力者を増やす計画を立てていたが、現実として新しい調査協力者を3人以上確保することは難しいことがわかった。また、継続的に調査に応じてくれる協力者からの新しい情報が得にくいなど、対面式インタビュー調査の方法の課題が浮かび上がった。 そのため、今後の研究の進め方として、質的調査及び量的調査を組み合わせた新たな調査方法の検討を進めた。具体的には、文献購読及び関連書籍の購読などを通した研究方法の習得、そして、他分野の調査方法を含めた研究会や学会等での情報集取を行った。これらを来年度からの研究に活かしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の調査計画は、山形県、福島県、宮城県のフィールド調査および個別のインタビュー調査を計画し、手配を進めていたが、実施日として予定した2020年1月から3月はコロナの感染拡大が生じたため、調査を行うことができなかった。そのために必要なデータが揃わず研究が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
新しい調査協力者の確保が難しいため、調査データの収集が遅れている。そのため、既存の調査方法での調査を継続的に行いつつ、新たな研究方法を模索するための下準備に重点てきに行った。 また、新方コロナの影響で、1月以降の調査及び学会活動に参加することができなかった。今後は、オンラインなど、対面式以外の方法を検討していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、対面式インタビュー調査が計画とおり実行的なかったこと、及び新型コロナの影響で令和2年1月以降の調査、学会活動への参加などが中止になったことで、計画通りの研究費の使用ができなかった。その分、来年度は新たな調査方法などを活用して研究を進めていく予定である。具体的には、オンラインなどを活用した調査のための環境整備、実施可能である場合は継続的なフィールド調査の実施、量的調査の調査費用、学会活動などの資金として活用していきたい。
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