研究課題/領域番号 |
18K13067
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
丹間 康仁 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10724007)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 人口減少 / 公民館 / 廃校活用 / 社会教育 / 地域づくり |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、超少子高齢型の人口減少社会の局面にある日本をフィールドに、持続可能な地域教育空間のあり方について構想することである。主たる事象として学校統廃合を位置づけており、その計画検討過程から実施・中止後の具体的な影響と状況までの長期間を射程に入れて、地域における教育システムの大きな変動をとらえる研究を進めてきた。 研究期間4年目は、第一に、前年度に実施した郵送調査の結果について分析を進めた。集積しているデータに基づき、現地調査の対象を絞り込み、聞き取り調査や資料収集を今後進める際の問題枠組みについて精緻化を図った。 第二に、地域教育経営の視点から、社会教育と学校教育の総合的な再編と再生のあり方にについて、国内における近年の学校統廃合事例に焦点を当ててプロセスの分析を実施した。特に公民館の動きに着目することで、社会教育と学校教育の連携の構造を把握した。あわせてこれらの研究成果を世界に向けて発信するとともに、日本の置かれた状況の相対化を図るため、国際学会において研究成果を発表した。 第三に、新型コロナウイルス感染症の影響が生じたが、むしろコロナ禍によって顕在化している地域と教育の抱える課題に焦点を当てて、フィールドワークを含めた調査を展開した。聞き取り調査にあたっては、オンラインを活用し、遠隔でのインタビューも併用した。コロナ禍を通した地域と学校の関係の実態的な変化とともに、それぞれに固有の課題や特性を捉えることにより、地域における教育システムの持続可能性について考察を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって研究活動に支障が生じたが、むしろコロナ禍によって研究課題をめぐる課題や構造が浮き彫りになった面もあったため、研究が停滞することはなかった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度における研究期間の延長を行い、研究成果の発信に注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
現地調査及び学会発表について未了のものがあり、次年度に実施する。
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