研究課題/領域番号 |
18K13095
|
研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
武 千晴 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (90781526)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 「非行少年」 / 子ども福祉 / 司法福祉 / 社会的養護 / アフターケア |
研究実績の概要 |
初年度の研究計画は、予定では次の通りであった。 a.調査依頼書作成、倫理委員会への審査依頼→インタビュー・調査依頼書発送、調査日程調整→実査日程確定・実査、b.一時資料の整理、テープ起こし このうち、a.については、インタビュー調査の前に、予備調査とし、質問紙による調査を検討しているところである(研究対象である児童自立支援施設のA施設より、2019年度の「児童自立支援施設職員研修会」〈全国児童自立支援施設協議会主催・厚生労働省後援〉に向けて共同研究のご依頼があった。A施設のご意向で、質問紙調査に加えて頂くこととなった)。また、併せてインタビュー調査についても、これまで研究活動にご協力頂いてきた職員・元職員を中心に調整を行っているところである。b.については、これまで10年以上にわたって収集してきた資料(各施設の年報や通信、あるいは100周年記念誌など)を全国58施設別にファイリングを行っている途中である。 以上の他、本研究課題に沿った研究テーマを設定し、2つの研究会(触法少年研究会、小舎夫婦制を考える会)や3つの学会にて報告した。日本教育社会学会・日本子ども虐待防止学会では口頭発表を行った。日本司法福祉学会では、本人としては初の分科会の企画者となり、教護院・児童自立支援施設を対処した子ども達に対する「アフターケア」を中心に議論を試みた。分科会では報告者として5名もの施設職員・元職員を招き、事例報告をして頂いた。当日は、同施設の職員・元職員や先行研究者による多数の参加が得られ、闊達な意見交換が行われた。そのため、同分科会は、本研究課題にとって大変有意義な集まりとなった。なお、当初31年度計画であった触法少年研究会での口頭発表は30年度に行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度は、研究外のこと(本人が6月に交通事故に遭い入院し、現在も治療中であること、家族が相次いで入院し、その看病で多忙であったこと)が要因となり、当初、予定していたインタビュー調査の準備が遅れている。 しかし幸い、三者とも回復に向かっているので、2019年度はより積極的に研究課題に取り組める予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
<2019年度の計画>○A施設との共同研究(質問紙調査による全国の児童自立支援施設に向けた悉皆調査にて、アフターケアを切り口に、児童自立支援施設を退所した子ども達の抱える困難などについて調査する)、○これまで調査協力を得られて来た職員・元職員へのインタビュー調査への準備(実査に向けて調査依頼書作成、倫理委員会への審査依頼、調査依頼書発送、調査日程調整、実査日程確など)、○これまで収集してきた資料・調査の整理、テープ起こし、○各種研究会・学会大会での報告○「全国児童自立支援施設職員研修会」にて講演 <2020年度の計画>○A施設との共同研究の結果分析・考察、○インタビュー調査(実査、テープ起こし、カードワークによる分析)、○これまで収集してきた一時資料の整理、テープ起こし <2021年度の計画>○インタビュー分析、○追加調査(必要な場合)、○報告書、あるいは論文の作成
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初、予定していたインタビュー調査について、2018年度は実施しなかったため、次年度使用額が生じた。これについては、調査の準備が整い次第、2019年度、もしくは2020年度に実査を行う。
|