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2020 年度 研究成果報告書

愛着関連障害と発達障害の判別システム:中間表現型を用いた研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K13109
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関福井大学

研究代表者

滝口 慎一郎  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 特命助教 (70382926)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード愛着関連障害 / 発達障害 / 児童虐待 / マルトリートメント / 脳画像解析 / MRI / 中間表現型 / DNAメチル化
研究成果の概要

児童虐待・ネグレクト(マルトリートメント)に起因する反応性アタッチメント障害(RAD)と発達障害の判別を目的として、まずRAD児と定型発達(TD)児を対象に、脳MRI画像を中間表現型として用い比較検討した。RAD児では左側一次視覚野の灰白質容積が低下し、幼児期の被虐待経験と虐待併存数、ネグレクトが有意な影響を及ぼしていた。また、認知や感情調整に関連する脳梁・放線冠・前視床放線の白質微細構造が増加していた。さらに、被虐待児ではオキシトシン受容体遺伝子の特定領域のDNAメチル化が増加し、他者との愛着形成に重要とされる左前頭眼窩皮質の容積低下と関連して、その容積低下は子どもの愛着不安とも相関した。

自由記述の分野

小児精神神経学、小児発達学

研究成果の学術的意義や社会的意義

虐待・ネグレクト(マルトリートメント)を受けて反応性アタッチメント障害を発症した子どもでは、情動や愛着に関連する脳部位の形態異常や幼児期に受けた虐待との関連が示唆された。これらの結果は、診断や評価に資する客観的なバイオマーカーが未確立である反応性アタッチメント障害の脳内メカニズムの理解や問題行動・臨床症状の理解に役立つ所見と考えられた。本研究成果は、子どもや青年の愛着関連障害と発達障害の判別および病態特徴に基づく治療・支援法の開発に貢献すると考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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