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2020 年度 実績報告書

嗅覚コミュニケーションに起因した父子間社会的絆形成モデルの包括的解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K13116
研究機関長崎大学

研究代表者

樽見 航  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (40714895)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード父子 / 匂い
研究実績の概要

社会的絆というものは子から母へのシグナルと 母から子へのシグナルとの循環により形成されていく。我々は母と同様に 子から父へのシグナルと 父から子へのシグナルが存在する可能性を考える。そして 子から父へのシグナルと 父から子へのシグナルとの循環により社会的絆形成が促進されると考える。このシグナルとして、視覚や聴覚ではなく、嗅覚が関与しているのではないかと仮説を立てた。これらのことを踏まえ 我々は 父子間の匂いの相互作用について検証した。初年度と二年目は、実験の基礎プロトコルの作成と実際に被験者を募集してフィージビリティスタディを行い、研究に必要な被験者数を予想しようと試みた。17組の被験者(父子)が実験に参加し、匂い曝露システムを用いて父親の匂いを子に嗅がせた結果、父親の匂いが乳幼児の眼窩前頭皮質における脳活動を活性化する可能性が示された。また、父親の匂いに対して、子の性差で反応性が異なる可能性が示唆された。しかし、十分なサンプルサイズではなかったため、最終年度はさらに被験者数を増やし、これらの仮説の真偽を確かめた。
最終年度では、以下の点が明らかになった。
(1)父親の匂いが乳幼児の眼窩前頭皮質における脳活動を活性化するという仮説は否定された。
(2)最終年度は、被験者数を増やし解析を行ったが、父親の匂いに対して、乳幼児の性差で脳活動の反応性が異なるという仮説は否定された。
(3) 乳幼児や成人に対して、匂い曝露を行うための適切なプロトコルを確立した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Olfactory Exposure to β-Caryophyllene Increases Testosterone Levels in Women's Saliva2020

    • 著者名/発表者名
      Tarumi Wataru、Shinohara Kazuyuki
    • 雑誌名

      Sexual Medicine

      巻: 8 ページ: 525~531

    • DOI

      10.1016/j.esxm.2020.06.001

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Women’s body odour during the ovulatory phase modulates testosterone and cortisol levels in men2020

    • 著者名/発表者名
      Tarumi Wataru、Shinohara Kazuyuki
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 15 ページ: 0230838~0230838

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0230838

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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