本研究ではペアレント・トレーニング(PT)群、マインドフルネス・トレーニング(MT)群を設定し、発達障害児の母親がスマホアプリを用いて各トレーニングを8週間実践するランダム化比較試験を行った。研究の結果、母親に関しては、MT群では育児負担感が減少し、PT群では育児肯定感と主観的幸福感が上昇することが示された。児に関しては、MT群では行為の問題が、PT群では多動/不注意が、それぞれ減少した。一方で、児の観察が増えたことにより、これまで気づかなかった児の問題行動を認知するといったことも示された。以上から、スマホアプリを用いた各トレーニングには、それぞれ異なる効果があることが示唆された。
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