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2020 年度 実施状況報告書

発達差と保育者の評価は、幼児の運動・スポーツへの積極性に影響するか?

研究課題

研究課題/領域番号 18K13123
研究機関和洋女子大学

研究代表者

上村 明  和洋女子大学, 人文学部, 助教 (10785041)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード相対年齢 / 運動 / 幼児 / 保育者
研究実績の概要

本申請課題は、同一の年齢集団内における成長や発達の差異に注目し、相対年齢(月齢)、体格、運動能力、保育者からの運動に対する評価(理解)が子どもの運動・スポーツへの積極性にどのような影響を及ぼすかについて検証することである。これにより、運動・スポーツに消極的な子どもの参加促進を目指し、子どもの成長や発達の差異を考慮した具体的な対応策を講じるための研究基盤を確立する。
2018年度においては、保育者の幼児の運動能力・運動発達を評価(理解)する視点(すなわち、「保育者はどこを見て、子どもの運動能力や運動発達の段階を理解しようとしているのか?」) についてアプローチした。その結果、自身の保育経験、同年齢・同一学年のこども、上司や同僚の意見や助言、理論(年齢や月齢によらない)を参考に幼児の運動能力・運動発達を評価(理解)しようとしていることが明らかとなった。2019・20年度においては、保育者がこどもの身体活動(運動遊び)に関する情報をどのように収集し、実際にどのような点を意識し活動が展開されているのかについて検討した。その結果、保育者におけるこどもの身体活動(運動遊び)に関する情報源は、属性により異なる可能性があること、半数以上の保育者が幼児理解および子どもにとっての楽しい活動かどうかを重要視して情報収集を行っていることが示された。また、保育者は、幼児期運動指針のポイントを高く意識しているものの、指導の自信はあまり高くない傾向にあること、一方、園での体育・運動専門の指導者の導入の割合は、公立に比べて私立の導入割合が高く、運指導の満足度においては、私立の保育者は満足度が高い傾向にあった。体育・運動専門の指導者の存在は、保育者の運動遊び指導の満足度は高めるが、本人の運動遊びに関する保育活動(指導)への自信には影響を及ぼしていない可能性が明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度の猛暑や台風被害、2020年度以降の新型感染症等により協力園で測定や調査が中止せざるを得ない状況となり、遅れてをきたしている。また、調査を進める中で、保育者の幼児の運動評価(幼児理解)に対するエビデンスの蓄積に時間を要した。

今後の研究の推進方策

2021年度は、2020年度以降予定していた幼児の運動能力および運動・スポーツへの積極性の測定が新型感染症の影響で見込めないことから研究の枠組みを再検討し保育者視点の研究手法に切り替え実施する。研究成果は、国内・国外の学術学会や学術論文を通して世界に発信することで社会貢献を果たしていく。

次年度使用額が生じた理由

調査に遅れが生じたため、研究成果の公表においても遅れが生じている。これらの費用は、追加調査及び研究成果の公表(学会費、英文校正費、投稿料等)に関わる費用として2021年度に使用予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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