研究課題/領域番号 |
18K13134
|
研究機関 | 比治山大学 |
研究代表者 |
濱田 祥子 比治山大学, 現代文化学部, 講師 (20638358)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 保育者 / 原因帰属 / 気になる子ども |
研究実績の概要 |
保育における気になる子どもの研究動向のレビューによって,気になる行動のうち,特に集団的行動(落ち着きのなさ,衝動性など)や他児との関係(他児への乱暴,暴言など)に関して保育者は対応の難しさを抱いていることが分かった。これらの行動は,その他の気になる行動と比べて,指示や注意の対象となりやすい傾向がある。また,これらの行動はADHDの行動特徴ともいえ,対応によっては二次的な問題を生じさせることが危惧される。本研究は,気になる行動である多動性,衝動性や攻撃性について,保育者がどのように解釈(認知的評価や原因帰属)し,どのような対応と関連するのか,また,どのような要因が解釈へ影響するのかを検討することを目的とした。 今年度は,上述の行動を示す幼児に対する保育者の解釈や対応を検討するために,保育者用の質問紙調査項目を作成し,予備調査を実施した。項目は,先行研究とインタビュー調査の結果に基づいて,原因帰属は「生物学的要因」「子ども要因」「家庭要因」「保育者要因」「保育環境要因」の5カテゴリ,対応は「褒め・指示」「注意・指導」「受容」「環境調整」「家庭への介入」「他児との関係調整」「アセスメント・連携」の7カテゴリを設定して作成した。予備調査で用いた質問紙は,認知的評価に関する5項目,原因帰属に関する58項目,対応に関する76項目,保育に関する6項目であった。310名の保育者に質問紙を配布し,266名の回答を得た(回収率85.8%)。現在,本調査で用いる項目を選定するために分析をしているところである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
育児休業を取得し,研究に割く時間が計画時より減ったため。
|
今後の研究の推進方策 |
予備調査によって選定した項目を用いて,本調査を実施する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
育児休業の取得により実施できなかった事項を,次年度に実施するため。
|