本研究は,攻撃性や多動性などの外在化問題への保育者による対応が,外在化問題に対する評価,背景要因の推定及び保育方法とどのように関連するのかを定量的に検討した。まず,自由記述データの概念的整理に基づく保育者用の項目を作成した。作成した項目を用いた質問紙調査の結果,外在化問題の背景要因に保育を推定することは多様な対応と関連し,子どもや家庭に関する要因を推定することは不適切な対応と関連することが分かった。また,まとまりが高い保育は外在化問題に対する負担感があり,不適切な対応と関連した。一方,個別性が高い保育は対応が可能であると考え,不適切な対応を除く全ての対応と関連することが明らかとなった。
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