本研究では戦後改革期の京都市教育委員会資料を収集・分析した。具体的には1949(昭和24)年から1950(昭和25)年にかけての「教育委員会書類」であり秘書室長により教育委員会議事案・会議資料等を収集することができた。この資料の分析によって京都市における教育用楽器の購入の検討時期や内容がこれまでより具体的に明らかになった。当然ながらこの成果は京都における音楽教育の実態解明のためにも重要な意義をもつものである。なお、当該資料は音楽教育史のみならず、戦後改革期の京都の教育の状況を示す内容を含むものであって、この資料の内容分析の研究的意義は大きいものである。
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