研究課題/領域番号 |
18K13167
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
兼安 章子 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 講師 (00783101)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教師 / ネットワーク / 授業 / 教材 |
研究実績の概要 |
本研究では、学校内外の教師とのネットワークの有無やネットワークにおける教師間の関係性、その関係変化のプロセスを検証する。それらの人的ネットワークと職能成長との関連について検討するため、教師の中心的職務である授業に焦点化してきた。 今年度は、昨年度までの分析結果をもとに作成した教師の人的ネットワークに関する仮説に対して、教師からの意見聴取を行った。その結果、多くの仮説が支持されたが、個人差が大きな内容も確認されたため、引き続き検討を行うこととする。 また、昨年度に引き続き、個々の教師が授業で使用する教材に着目し、教材選択と人的ネットワークとの関連についても分析を行った。これまでに得られたインタビューデータから、教師が構想した教材について、それらを使用した理由や使用に至らなかった理由を分析した。教師が教材を選択する行為は、授業改善に関係するものであることから、教材選択プロセスと人的ネットワークの関係解明を目指した。とりわけ、学校内の教職員との関係がそのプロセスに影響を及ぼしている事例が確認された。これらの分析結果を反映させ、教師個人の人的ネットワークの発展可能性や教材選択に関する情報源の状況等を診断することができる材料となるものを作成した。 今後は、これらの分析をより精緻化する。加えて、研究結果の活用可能性を広げるため、教師向けの人的ネットワーク診断や活用のためのツール等作成へと発展させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID‐19感染拡大による影響を受けたため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、個々の教師が保有するネットワークと教材選択の関係について分析する。また、ネットワーク保有状況等の分析結果の活用についても具体的内容の検討を継続する。これら研究成果の発信にも努めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID‐19感染拡大により、発表予定であった学会が延期となったため、次年度使用額が生じた。今後、分析及び成果の発信等にかかる費用として使用したい。
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