研究課題/領域番号 |
18K13210
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
真鍋 健 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10611197)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 学部・学校段階間の深い学びの接続 / 移行 / 遊びの指導 / 教員 |
研究実績の概要 |
本研究では特別支援学校における「学校・学部段階間の深い学びの接続」をテーマとして、特に幼児期の保育・療育から学童期(小学部)に至る移行において、それを保障するための理論や方法を明らかにすることを目的としている。 本年度では以下の2点を実施した。まず、①学部・学校段階間の接続に際して、特別支援学校における引継ぎや新環境適応支援など、子どもたちの移行を支える方策がどのように議論されており、どのような現状にあるのかについて、先行研究の整理を行った。また、②幼児期の保育・療育から小学部への移行について、教育課程や指導方法上「遊び」が重要な役割を担う可能性に注目し、特別支援学校(知的障害児)における「遊びの指導」の展開状況に関する全国調査を実施した。 ①については、これまで特別支援学校における学校・学部段階間の接続は、就労移行、つまり「高等部ないし中学部から卒後の一般就労・福祉就労」を除いてほとんど行われていない状況が明らかになった。支援学級や通常学級に比べて、特別支援学校ではある程度が専門性が担保されているがゆえに、教員らの自助努力によって暗黙の内に保障されている状況が推察される。ただし、子どもの学校適応・生活の安定のみならず、保護者との関係づくりや新任・新米教師への配慮などにまで視野を広げれば、陰ながら行われているそうした教師による移行期の対応を、今後具体的に明らかにする必要性があると考えられた。 ②については、国内の知的障害特別支援学校約600校に対して、どの程度「遊びの指導」が展開されているのか、「自由遊び」と「設定遊び」の別による実施体制の違い、などに関する質問紙調査を実施した。本年度までに回収が終了し、現在分析途中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外調査は翌年度にずれ込んでしまったが、その他の先行研究の状況ならびに質問紙調査の実施など、全体的にはおおむね当初の予定に沿って実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究としては、まず質問紙調査の分析を行い、特別支援学校で展開されている遊びの指導の実態と、それが児童の就学移行というライフイベントにどのように関係するのかを明らかにする。また移行期の配慮方法を検討すべく、幼児期の子どもの評価がどのように特別支援学校小学部に引き継がれているのかについて実地調査(国内・国外)を行う。それらを総合し、「深い学び」の継続支援システムの開発に向けた準備を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由として、①臨床指導用の部屋および使用物品を補完する部屋の修繕等が遅れたため、購入予定の大型の遊具等を発注できなかったこと、②2018年度に予定していた海外渡航が2019年6月にずれ込んでしまたことが挙げられる。①②とも当初の予定の内容について、2019年度中に執行予定である。
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