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2023 年度 実績報告書

聴覚障害児を対象とした格助詞学習のための教材開発と指導法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K13215
研究機関上越教育大学

研究代表者

坂口 嘉菜  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (40814067)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード聴覚障害 / 教材開発
研究実績の概要

本研究は聴覚障害児を対象とした文法学習教材の開発及び指導法の検討を行うものであり、具体的には格助詞の学習教材の開発及び指導法の検討を目的としている。
これまでの研究実績からは、聴覚障害児の格助詞選択の際に音声が同時に流されるような教材が正しい格助詞選択に繋がること(音声情報が格助詞選択に影響を与えていること)が示唆された。しかし、この結果については個人の聴力や語音聴取の状態等をふまえて検討することが必要であり、今後の課題となっている。また、動作の方向が分からない構文(受動文や授受表現、使役文、自動詞他動詞等)における格助詞学習においては、アニメーションを用いた解説が効果的であった。
最終年度には、オンラインで格助詞について学べるデジタルコンテンツについて検証するため、聞こえに課題のある児童生徒を対象にデジタルコンテンツを提供し、児童生徒の指導を行っている通級指導教室の担当者及び聾学校の教諭計36名を対象としてアンケート調査を行った。その結果、格助詞の学習において音声情報よりもアニメーションによる解説の評価点の方が有意に高く、また、反復して学ぶ機能に対する評価点が最も高いことが分かった。児童の学習状況について追跡ができた1例については、アニメーションによる解説を活用する時間が最も長く、自動詞・他動詞の違いによる助詞の選択の課題で誤答が減少した。学習を長期にわたって継続できた例であり、その理由として学習への取り掛かりやすさ、正誤のフィードバックの速さがあげられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 重複障害のある幼児に対する特別支援学校(聴覚障害)の支援の実態に関する事例的検討2024

    • 著者名/発表者名
      坂口嘉菜
    • 雑誌名

      上越教育大学教職大学院研究紀要

      巻: 11 ページ: 263-273

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学校理科の教科書における表の読解方略につながる表記の分析2023

    • 著者名/発表者名
      野本理紗・坂口嘉菜
    • 雑誌名

      日本科学教育学会年会論文集

      巻: 47 ページ: 431-432

  • [学会発表] 特別支援学校(聴覚障害)小学部教員の理科授業場面における表の読解指導の実際2023

    • 著者名/発表者名
      野本理紗, 坂口嘉菜
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第61回大会
  • [学会発表] 通級指導教室と通常学級の協働による教科の授業づくり(1) ―国語科の授業分析を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      藤井和子, 関原真紀, 坂口嘉菜
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第61回大会
  • [学会発表] 通級指導教室と通常学級の協働による教科の授業づくり(2) 教師の指導の視点の変容に関する質的研究2023

    • 著者名/発表者名
      関原真紀, 坂口嘉菜, 藤井和子
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第61回大会
  • [学会発表] 聴覚障害学生が数学文章題の読解に用いる読解方略について2023

    • 著者名/発表者名
      大谷泰樹, 坂口嘉菜
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第61回大会
  • [学会発表] 小・中学校に在籍する健康管理に特別な配慮を必要とする児童生徒に関する大学生の問題認識2023

    • 著者名/発表者名
      坂口嘉菜
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第61回大会

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公開日: 2024-12-25  

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