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2018 年度 実施状況報告書

総合大学における聴覚障害学生のキャリア発達及びその促進と抑制に関する縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K13227
研究機関小田原短期大学

研究代表者

杉中 拓央  小田原短期大学, 保育学科, 講師 (70755917)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード聴覚障害 / キャリア発達 / 障害学生支援 / 混合研究法
研究実績の概要

聴覚障害は聴き取りの困難のみならず、その困難に由来する社会性の未発達や心理的課題等をもたらす。このことは、既に早期離職率の高さ等において表出しており、聴覚障害者自身が、学生時代より自己吟味の機会を持ち、主体性をもって日々を過ごすことが求められている。しかし、社会生活への出口とも言える大学生の段階における、彼らのキャリア発達を実証的に捉えた研究は少ない。そこで本研究では、総合大学に在籍する聴覚障害学生のキャリア発達の実態を縦断的に把握し、その促進・抑制の諸要因について同定する。具体的には、総合大学に新規入学した聴覚障害学生を対象として、進路課題等に関する心理尺度を中心とした検査バッテリを構成し、四カ年にわたる縦断調査を実施し、彼らのキャリア発達と、その影響因を定量化して個人要因(聴力、性差、コミュニケーションモード、被教育歴、専攻、生まれ月等)との関連を同定し、かつ定性的視点からの分析も加えることで、彼らに対する修学上の心理的支援の在り方を検討する。
今年度は、まず質問紙設計のための文献の収集を行い、キャリア心理学の周辺分野、および調査・分析方法における先行研究を吟味した。その後、試作した質問紙について有識者よりスーパーバイズを受け、内容を確定させたのち、所属の研究倫理委員会および、調査推進にあたり求めのあった大学の研究倫理委員会を受審した。その後、質問紙を郵送法により配布し、回収、データをクレンジングするところまで進めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

倫理審査・質問紙配布の段階において若干の時間を要したが、概ね当初の計画どおり質問紙を設計し、配布・回収まで進めることができた。現在データを分析しており、その結果については今夏より投稿論文・国際会議等で順次発表予定である。

今後の研究の推進方策

本研究は大学に入学した聴覚障害学生のキャリア発達について、進級にともなう経年的変化を定量・定性の双方の面より捉える試みである。したがって二年目においても、初回の反省を踏まえ、同様の手続きによって調査を行う。

次年度使用額が生じた理由

既存の製品を活用するなどして、使用額を抑えることができた。
他方で、一部のソフトウェアが未購入であることも影響している。
進捗にあわせて弾力的に運用したい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 手持ちでどこまでゆけるのか? 助走は何メートル必要?2019

    • 著者名/発表者名
      杉中拓央
    • 学会等名
      聴覚障害児者のキャリア発達支援 Outreach33.jp 年次報告会
  • [学会発表] 聴覚障害学生のキャリア発達と職業興味2018

    • 著者名/発表者名
      杉中拓央・原島恒夫
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第56回大会
  • [学会発表] 先進校において選択的に支援を受けず卒業・就職した聴覚障害学生の1例2018

    • 著者名/発表者名
      杉中拓央
    • 学会等名
      第14回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム
  • [学会発表] 聴覚障害学生支援の歴史的経緯と課題2018

    • 著者名/発表者名
      杉中拓央
    • 学会等名
      第122回発達科学研究交流会
  • [備考] 聴覚障害児者のキャリア発達支援

    • URL

      http://outreach33.jp/

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公開日: 2019-12-27  

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