数概念発達においては、乳児期の生得的な数量認知処理過程と幼児期の後天的な数量認知学習過程について乖離的に検討されてきた。本研究では、その連続性の一端を明らかにすることができたと考える。 また、従来の実験的研究では、課題達成年齢や課題間の関連性を報告するものが多く、発達支援を検討する材料としては間接的であった。本研究では、「どのように出来なかったのか」「どのように出来るようになっていくのか」という子どもの姿(方略)として発達の道筋を明らかにすることを試みた。これにより、発達のつまずきと乗り越えるステップがより具体的に示され、発達支援を検討する上で有用な知見を示唆できたと考える。
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