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2020 年度 実施状況報告書

児童の様子から教師が限局性学習障害と病態の把握を可能とするための疾患概念の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K13229
研究機関大阪医科大学

研究代表者

福井 美保  大阪医科大学, 医学部, 特別職務担当教員(助教) (70782241)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード早産児 / 低出生体重児 / 読字障害
研究実績の概要

2020年度も引き続き、以前から継続している1500g以下で出生した早産児(VLBWI)の学習評価を継続していく予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により緊急事態宣言が出されたため、2019年度最後に行った評価は6名の参加となった。そのうち予定している、WISC検査、WAVES検査、CARD、特異的発達障害診断・治療のための実践ガイドライン検査、標準読み書きスクリーニング検査(STRAW)をすべて施行できたのは、5名のみとなり、そのうち読み書き障害と診断できたのは2名であった。過去のデータと合わせ、超早産児の読み書き障害に関与している特性を分析したが、超早産児であることと、読み書き障害であることに交互作用のある、視覚認知機能はみとめられなかった。VLBWIであることと読み書き障害であることには視覚認知機能に特性があるのではないかという結果は出ているため、引き続き分析を過去の問診データとの検討をおこなっている。
また、VLBWIの小学校1年生時の視覚認知機能について、WAVESの結果をもとに検討し、一般の小学1年生にくらべて複数の視覚認知機能が低下していることが確認できた。2021年度に学会発表と論文作成を行うように進めている。視覚認知機能の問題が、VLBWIでは学習に影響を与えていることが考えらえる結果であるため、検査結果と検査時の問診情報から、学校現場で使用できるチェックリスト作成を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の流行により、対象児を集めての検査実施が困難であり(特に他施設から協力をしていただく対象児などの協力が難しい状況あり)計画通りの検査を行うことができず、結果に結びつけることができなかった。また、医療体制の変更もあり、データ解析なども円滑に行えない事情もあった。

今後の研究の推進方策

感染の状況に合わせて、検査を実施することを検討している。しかし、次年度も十分な対象者を集めることが困難である可能性もあるため、学校での問題や心配な点などについてのアンケート調査なども検討し、特別支援教育の充実につなげていく情報を提供できるように進めていくことも考えている。
今まで行ってきた検査データの再検討については、引き続き進めていけるように業務調整を行っていきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

2020年度は新型コロナウイルス感染症の流行により、研究の遂行が滞っていた。検査にかかわる人件費、謝礼、また学会(国際学会を含む)への参加費などが使用できず、期間延長と行い研究費を次年度に使用することとした。次年度は、感染状況に合わせながら、可能であれば対面での検査の実施やアンケート調査への変更などを行い、検査データの収集を進めていく予定である。そのための人件費、郵送費などとして使用していく予定である。また、引き続き、今までの結果を論文化し投稿することを予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 読字障害をもつ超早産児の視覚認知機能の特徴について2020

    • 著者名/発表者名
      福井 美保, 島川 修一, 奥村 智人, 中西 誠, 若宮 英司, 玉井 浩, 芦田 明
    • 学会等名
      第62回日本小児神経学会

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公開日: 2021-12-27  

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