本研究では,ショートケースライティングによる知識活用学習法の開発を目的とする. 2018-2019年度には,最新の研究動向調査およびケース題材の選定作業を行い以下の成果を得た.(1)最新の研究動向調査 2018年度 教育システム情報学会 全国大会(第43回)にて,企画セッション「ICTを活用したPBL(problem / project based learning) の支援」を主宰し,最新の研究動向の調査を行った.(2)ケース題材の選定作業 アスリートのメディア対応トレーニングに関する研究協力者および協力機関を得た.(3)アスリートのメディア対応トレーニングに関する研究協力者および協力機関から提供された知見を元にケース教材を作成した.作成した教材を利用して,トップアスリートに対する評価実験を実施した.実験結果から上記で想定したアスリートに必要なメディア対応スキルを測定できる可能性が示された. 2020-2022年度は,コロナ過の影響により,対面での実験が困難となった.そのため,オンラインで研修を行っているビジネススクールの教科へ題材を変更することとした.得られた成果は以下である,(1)ビジネススクールに対してヒアリングを実施し,企業経営での意識決定において重点的に教育している観点,および,それらの観点に対して学生の段階達成目標のルーブリックを作成した.(2)ルーブリックに基づいて,ショートケース教材を作成した. 今後は,実験規模を拡大するためにシステム化を行い,そこで,得られた成果をまとめ,論文投稿をする予定である.
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