研究課題
若手研究
本研究の目的は、国際教育協力のモデルのひとつとして、毎回の授業改善における教師の知見を映像や写真をもちいて記録する授業アーカイブを活用した授業研究を途上国(地域)の学校に導入し、教育方法・技術が教師に継承される授業研究モデルを開発することである。研究協力校はインド・ビハール州にあるNGOが運営しているN学校であり、N学校の授業や授業研究の観察、校長や教職員へのインタビューを分析データとした。拡張的活動理論の考えに基づき、2年間の実践から授業研究モデルの2つの要件が明らかになった。
教育工学
本研究は教育理念やカリキュラム開発ではなく、教師の離職により「授業技術の継承」がされにくいという、途上国の個々の学校現場が抱える「今」の問題に取り組むところに社会的意義がある。さらに、毎回の授業改善の知見を「学校の知見」として記録し、教師の教育方法・技術を「学校の知見」として継承する仕組みは教育開発研究と教師教育研究への学術的意義がある。